昨日のブログでもお話ししました。ランニングに対する一般的な解釈はこのような感じではないでしょうか?
1)ランニングはウォーキングよりもきつい
2)ゆっくり走っても体力は増加しない。
では、まずは1)のランニングはウォーキングよりもきついというのは、本当なのでしょうか?前回のブログでお話ししたように、この解釈は私は勘違いだと思っています。しかし、それでは科学的ではありません。そこで、科学的にどうかなのかを明らかにしたいと思います。さて、ウォーキングとランニングの比較の前に、最初に「きつさ」というものをどう測るかが問題になります。一言できついと言っても、程度が分かりません。そこで、研究の分野で「きつさ」の物差しとして、Rating of Perceived Exertion(略してRPEと言い、自覚的なきつさの尺度というのが直訳です)というのが頻繁に使われていますので、今回の説明でもRPEを使います。RPEはグンナー・ボルグ博士によって考案されたのでボルグスケールとも言います。次のような物差しになります。
ボルグスケール(RPE)
20 ← 運動が継続できないレベル
19 極度にきつい
18
17 かなりきつい
16
15 きつい
14
13 ややきつい ← 少しきついと感じたレベル
12
11 楽である
10
9 かなり楽である
8
7 極度に楽である
6 ← 安静時と同じレベル
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6から20番まで番号があり、7が「極度に楽」で19が「極度にきつい」となります。奇数番号にきつさの程度が言葉で表されています。例えば、6番は安静レベルを意味しています。つまり運動を始めてもほとんど安静と変わらないと感じるなら、6と応えます。逆にもう限界レベルでこれ以上運動継続が無理だと感じるなら、20と応えることになります。この物差しを使って、ウォーキングとランニングを比較するとどうなるでしょうか?次回のブログをお楽しみに。