坂本誠のフィジカルトレーニング

Mako’s Physical Training. “Perfecting the basics is the fastest.” "Love Barbell-based training and Slow Jogging"

「パーソナルトレーナーは必要ない」について

「パーソナルトレーナーは必要ない」とある筋肉マンが自慢気に言ってました。多分ね、筋肉自慢たちはもともと筋肉がつく素質があるんですよ。

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競技スポーツはトップレベルまで行くと、素質のある人間が残って、残念ながらそうではない人間は淘汰されていきます。競技にとって体力レベルは重要であることは言うまでもないです。それは「遺伝的な素質×トレーニング」によって決まります。トレーニングによって体力が増加する可能性は誰でも持っていますが、遺伝的な素質があればある特定の種目の才能が大きく開花してきます。そのある特定の種目というのはパワー系競技や持久系競技です。簡単にいうと100m走とマラソンです。この両種目は必要とされる体力が大きく異なり、両者ともに遺伝的な素質が強く影響します。筋肉自慢たちはおそらくパワー系競技に対し遺伝的な素質を持った人たちだと思います。その遺伝的素質の鍵を握っているのが2種類の筋線維です。

 

ササミを食べると、ピリピリっと糸のような線維が剥がれます。あれが筋肉を構成している筋線維です。実際には髪の毛と同じか、それよりも細いくらいで目で十分に見える太さです。上腕二頭筋(力こぶの筋肉)で筋線維がおよそ19万本の束になっています(入門運動生理学より)。上腕二頭筋は牛乳瓶くらいで、大腿部では一升瓶くらいの大きさです。もちろん個人差があります。この一本一本の筋線維が縮んで、関節を動かし身体が動く仕組みになっています。筋線維は人間が動く原動力なので、車でいうエンジンと同じ役割を果たしています。この筋線維というエンジンはパワー型とスタミナ型の2種類があり、人により割合が異なります。パワー型を速筋線維、スタミナ型を遅筋線維と言います。実は多くの人の速筋線維と遅筋線維の割合は50:50です。まれに速筋が80%以上だったり、逆に遅筋が80%以上の割合の人もいます。こういった偏った割合をもつ人は、例えば前者なら100mで、後者ならマラソンで好成績を出します。で、さっき書いたことに戻りますが、筋肉自慢たちはこの速筋線維が多いってことです。多分ですよ。

 

自分が筋肉が簡単につくからパーソナルトレーナーは必要ないっていうのは違うと思う。パーソナルトレーニングは自分では出来ないから指導を仰ぐってものであって、自分でできれば自分でやれば良いだけの話。それに、筋肉つけるだけがパーソナルトレーニングの目的ではないです。持久系の能力を伸ばしたり、病気を改善したり、ケガの予防のためや、スポーツに活かすためにパーソナルを受けている人もいる。筋肉自慢たちに言いたい。なんならマラソンやってみ。おそらく開花しないから。それは持久系に素質がないからです。人には得意不得意があるから、不得意であっても、少しでもベクトルを上に向けていきたいっていうのが人間的な成長ではないか!そう思う。

 

ちなみに私は遅筋線維が70%で速筋線維が30%でどちらかと言うとマラソンタイプです。マラソンタイプでも私レベル程度にはなれます。知恵と工夫で。