少し前に、庭の芝生について書かせてもらいましたが、
芝生が育つと同時に元気に育つのが雑草です。
知らぬ間に、ホント良く育ってくれています。
環境なんて関係なく、力強く生き抜いています。
雑草を抜きながら毎回思う事は 「雑草魂」という言葉です。
エリートでなくても、雑草のような育ちでも
努力してはい上がることですよね。
元プロ野球選手の上原浩治選手が使っていました。
上原選手は高校時代は、控えピッチャー。
大学進学も浪人して進学しています。
予備校に通いながら、トレーニングもして
夜はバイトもしていたそうです。
そして大学で花開いて、巨人のドラフト1位。
メジャーリーガー。ワールドシリーズ優勝。
でも、巨人に入るまでは、普通の選手だったのです。
上原選手の背番号「19」は19歳の時の苦しかった浪人時代の
気持ちを忘れない為に、こだわっていたらしいです。
そして私もレベルは違いますが、
同じようなエピソードを指導者として体験しました。
私が神戸のクラブに指導者として所属していた頃の話です。
そのクラブは、当時は中学生が1学年40人程いました。
入団してすぐに背番号を選手自身が選ぶのですが
サッカー経験が豊富で、トレセンなどで選ばれていた選手から
若い番号を選べるようになっていました。
40人いるとレベルの差も大きくて、サッカー経験少ない選手もいます。
そういった選手は遠慮して、大きい番号を最後に選んでいました。
そして、3年の月日が流れその学年は
卒団して行きました。
そして更に月日は3年が経過し、その学年が
高校3年になった年末に、ある高校からクラブの事務所へ
1通の封筒が届きました。そこには
「貴クラブ出身の○○選手が、この度冬の高校選手権に出場しメンバー入りします。
育てて頂きありがとうございます。」の様な感じで手紙が入っていました。
律儀な高校です。感謝の気持ちが伝わって来ました。
しかしその高校は、関東の強豪高校だったので
最初は指導者の誰もが
「だれの事?」って感じでしたが、少しすると気が付きました。
中3で転校したあの選手だ!と。
中3の最後にある選手が、親御さんの仕事の関係で関東に引っ越していました。
中3で転校だったので、高校はどこへ進学したか分からなかったので、誰の事?となったのです。
そして、何よりびっくりなのが
その選手は中学3年間、公式戦に出ることなく、まさか関東の強豪校で
全国大会に出てメンバーに入るようになるとは思えない選手だったのです。
中学からサッカー始めたぐらいの選手で、
だからその選手が入団時に選んだ背番号は「37」番。
でもその学年で、冬の全国高校選手権にエントリーされた選手はその37番の選手だけでした。
冬の選手権が全てではありませんが、37人抜きです。まさに雑草魂。
育成年代の指導に携わる時、この様な急激に成長する選手たまにがいます。だからこそ、育成の指導者は、可能性はどの選手にもある事を信じて指導しないといけないと思います。そしてこれこそ育成年代の面白いところでもあると思います。
最後に、
雑草といえば、知らぬうちに土の奥深くまで根を張っている雑草があります。
まぁ手ごわいです。抜くのに一苦労です。
今、世の中はコロナの影響で先行き見えませんが、
今は、土の奥深くまで根を張る準備時期なのかも知れません。
手ごわい雑草ほど、引き抜くと、根が太く奥深くまで広く、枝分かれして張っています。
なんなら、雑草はコンクリートや道路の隙間からでも、根を張って準備して生えて来ます。
明るい未来を信じて、環境は良くない今、雑草魂で、出来る事をやるしかないのかもしれません。