坂本誠のフィジカルトレーニング

Mako’s Physical Training. “Perfecting the basics is the fastest.” "Love Barbell-based training and Slow Jogging"

筋力トレーニングをやってもスポーツ競技の技術は向上しない

よく言われるのは「筋力トレーニングをしても自分のスポーツが全然上手くなりません」「筋力トレーニングの動きとスポーツの動きは違う。」という言葉です。これは当然のことす。なぜならば、筋力トレーニングは技術を向上させるための手法ではないからです。筋力トレーニングが得意としているところ(効果)は、筋力の向上、筋持久力の向上、パワーの向上、筋肥大です。例えば、血圧を下げる効果もあるとか、骨粗鬆症を予防できるとか、うつ病の軽減とか言われますが、これらは筋力トレーニング特異的(「他にはないこれだけに秀でている」という意味)な効果ではないです。有酸素運動の方が得意、もしくは同等の効果があります。

上にあげた効果の最初の3つを見れば分かる通り、筋力トレーニングをすると「強い筋出力」が得意になります。したがって、筋力トレーニングはラグビーのフォワードのスクラム(筋力)、バレーボールのジャンプ&スパイク(パワー)、スピードスケートでの1分〜3分競技が続く種目(筋持久力)などにとても有効です。投げる飛距離がアップしたり、ボールが速くなったり、ジャンプ力が上がったというのはお客さんからよく聞かせてもらいます。これらは全て強い筋出力を必要としているからです。そもそも、これらの競技で挙げた体力要素が低かったら負けます。スクラムは押されてしまうし、バレーではジャンプ力が低かったらブロックされやすいし、スピードスケートは筋持久力そのものが勝敗を分けます。レースにならないでしょう。

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【ハングスナッチ を実施してきたバスケ選手のメッセージ】

 

例えば100mの車のレースでF1と軽自動車はどちらが勝つでしょうか?当然、F1です。理由はエンジンが大きいからです。では車の免許を取るテストで勝負したらどうでしょうか?パワー局面がほとんどなく技術に依存するので、勝敗はドライバーのコントロールにかかってきます。こう例えれば分かりますが、筋力トレーニングは技術の向上に関わっていません。車でいうエンジン性能をアップさせるための試みです。

したがって、「スポーツの動きを鍛える」といったことは無理です。できるだけ競技に近い動きで力発揮する筋トレをしてイメージを近づけさせることはできても、「スポーツ動きを鍛える」なんてことは不可能です。スポーツの動きは監督やコーチとともに「練習」してください。

筋力=鍛錬=トレーニング

動き=練習=プラクティス

です。

動きはトレーニングできません。

 

最後に「動き」の練習で筋力が鍛えられるのでしょうか?という質問があります。つまり練習中に筋力が鍛えられるかってことです。初心者ならば今までに負荷が体にかかっていなかったのでしょうから、最初のうちは筋力向上もあるでしょう。だけど、すぐに頭打ちが来ます。なぜならば、練習では負荷が低いからです。だから筋力を鍛えることが得意な筋力トレーニングが別個に必要なのです。

 

筋力トレーニングの有効性と苦手なことが分かっていただけましたでしょうか?