坂本誠のフィジカルトレーニング

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「誰が言ったか」で判断するのではなく、「何を言ったか」で判断する 〜誤情報に惑わされないために〜

タイトルの文言に非常に共感しました。昨日ちょうどtwitterで見た言葉だった。新聞や雑誌には本当に惑わされやすいね。多くの人が言うのが、

新聞に書いてあった」

ネットで調べたらそう書いてあった」

テレビで言っていた」

雑誌に書いてあった」

「書店ので見た」

「有名な先生がそう言っていた」

だから「正しい」となるんです。しかし、これは間違ってます。なんの確証もない。大事なことは「何を言ったか」であって、その内容を考え、正しいかそうでないかを判断することである。ですよね?運動関係のことであれば、たとえば「肩甲骨を動かせば褐色脂肪細胞が刺激され痩せる」とテレビが言ったとする。受け手が考えられることはいくつもある。先に伝えておくと、これは完全に間違ってますから。

 

(1)その前提は正しいのだろうか?

最初に「肩甲骨を動かせば・・・」の話を聞いた時に、「その前提は正しいの?」と疑うことが重要です。「肩甲骨を動かす→褐色脂肪細胞が活性化される→痩せる」というのは、肩甲骨と褐色脂肪細胞という時点で、「なぜ脚ではダメなの?」「過去には腹筋運動や体幹トレーニングと言ってなかった?」そんな風に前提を疑うことです。「リコピンは健康に良い。リコピンはトマトに多く含まれている。だからトマトは健康に良い。」ってのも、「リコピンは健康に良い」と言う前提が間違ってます。そんなデータないです。。だからいくらトマト食っても前提が間違っているので良いことは何もないです。

 

(2)仮にこれを論文にする場合

緒言

現在、40代以上の男性は2人に1人、女性は5人に1人が肥満と言われている(厚生労働省のHP)。(中略)肥満は高血圧、糖尿病等の原因であり、運動や食事により体重を減少させることが重要である。近年、肩甲骨を動かす運動により褐色脂肪細胞が活性化され、減量できるという効果が報告されている(●)。◯◯らは、肩甲骨を1日50回挙上することで、劇的な褐色脂肪細胞の活性化を報告している(●)。しかし、実際に減量がどの程度なのかは明らかになっていない。そこで、本研究では肥満男性14人に1日50回肩を挙上する肩甲骨体操を行い、その効果を検証することを目的とする。

論文にする場合に●のところには先行研究が入ります。でも、実際にはそのような研究は国際誌レベルでは全くないです。つまり、論文にする場合には緒言すら書けない。研究として考えた場合に、「肩甲骨を動かせば・・・」のような論理を展開すると非常に滑稽だし、恥ずかしいレベルであることに気づきますよね。。

 

(3)ネット、テレビ、雑誌、書籍、新聞も発信しているのは営利を求める会社

これらは全て人々の正しい知識の普及のためや教育のためにやっているわけではない。アクセス数をあげたり、視聴率をあげたり、印税を稼ぐためであったりと第1の目的は稼ぐことなのである。ですので、目新しいことで、人が受け入れやすいようなことがあればすぐに取り付くのがこれらの媒体の連中なんですよ。中には事の本質などどうでも良いと考えている輩もいる。私が5年前に本を出版しようと思い、ある出版社に行った時に企画書を見せた時には「1分の運動で痩せられる」ような本を提案された。無論そんなことは不可能なので断りましたがね。ほんとバカバカしいですよ。

 

話半分以上は冗談だと思って情報を入手する方が良いですね。本当に質が低いですから、信じてバカを見ないように気をつけてください。

「誰が言ったか」ではないです。「何を言ったか」です!